『サーモンラン NEXT WAVE』のクリア条件は納品ノルマを達成し、制限時間終了まで全滅しないことだ。オオモノを倒すことではない。
オオモノを倒すことは金イクラを作ったり安全を確保するために必要なことだが、それは”手段”であって”目的”ではないことを忘れないようにしたい。
慣性キャンセルイカロールでコツコツ時短
オオモノを倒すと金イクラを3つ落とす。
これを1人で納品しようとした場合、コンテナとの間を何度も往復することになるのだが、イカ移動の慣性がスムーズな往復の邪魔をする。
イカ移動には慣性があり、急に180度進行方向を変えようとしてもすぐには進み始めることができないようになっているのだ。
そこで利用したいのが慣性キャンセルと呼ばれるテクニック。
前作のスプラトゥーン2では、硬直の少ないメインウェポンやサブウェポンを構えることで慣性をキャンセルしていた。
しかし今作では、イカロールという慣性キャンセルにうってつけの新技が登場した。
イカロールは後方(おそらく後方180度の範囲)に方向転換する際にジャンプボタンを押すことで発動する新アクション。
アーマーをまといながら、跳ね返るように弧を描いてジャンプする。
このアクションは慣性に関係なく瞬時に方向転換できる。
これを金イクラ回収時に利用するのだ。
金イクラを拾った瞬間にイカロールを発動しコンテナ側に向かって切り返すと、イカロールをしなかった場合よりほんの少しだが素早く納品に戻ることができる。
コンテナ周りに散らばった金イクラを往復して回収する時に利用すればより効果的だ。
イカロールについているアーマーにより多少の攻撃には耐えられるので、シャケに埋もれそうな金イクラを強引に拾いに行くこともできる。
ただ、耐えられるのはあくまで”多少の攻撃”までであり、殴られれば吹っ飛びもする点には注意。
イカロールはアーマーもあり様々な場面で利用できるが、『サーモンラン NEXT WAVE』では金イクラを拾った瞬間の切り返しが最も多用されるシーンだろう。
1度のイカロールでは微々たる差だが、『サーモンラン NEXT WAVE』はそのわずかな差の積み重ねが成否を分けるアルバイトなのだ。
コンテナの近くで倒す
金イクラはオオモノを倒したその場に発生し、その金イクラをコンテナまで運んで納品しなければいけない。
ということは、オオモノをコンテナから遠くで倒せば納品に時間が掛かり、近くで倒せば時間を掛けずに納品できるということになる。
そのため敢えて遠くでは倒さず、コンテナ近くに引き寄せてから倒すという選択がある。
ただ、オオモノならなんでも寄せられるかというとそうでもなく、個性豊かなオオモノたちには寄せるのに向くオオモノと向かないオオモノがいる。
- 寄せに向くオオモノ
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モグラ
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移動速度が速く、ターゲットが固定される上にターゲットを取るのも簡単。移動中は塗りが発生するだけで、味方への影響も最小限。もっとも寄せに向くオオモノ。
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テッパン
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移動速度が速く、ターゲットを取るのは簡単で固定も可能。1人で倒すのは少し時間が掛かるが、危険はない。寄せに向くオオモノ。
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ダイバー
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移動間隔は長いが、移動距離はターゲットとの距離次第。限界はあるかもしれないが、長い距離を障害物関係なく跳んでくる。塗り範囲が広いため悪影響が出やすく1人で塗り返すのが難しいブキもあるが、塗り返してしまえば倒すのは簡単。一度マスクを壊せば、以降ずっと壊れたまま。まずまず寄せに向くオオモノ。要研究。
- 寄せに向かないオオモノ
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ヘビ
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ターゲットは発生時に固定。移動速度はまずまずだが、寄せるルートによっては味方の移動や納品の大きな障害になる。自分タゲのヘビを自分で倒すには工夫が必要になる。寄せるというよりは邪魔にならず倒しやすい場所に誘導するオオモノ。
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バクダン
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移動速度が遅く、反応範囲が広い。移動中に害はほぼないが倒すには反応させて頭を狙う必要があり、ブキによっては1度で倒すのが難しいものも。寄せるというよりは勝手に反応する距離に近づいてくるまで放っておく、あるいは邪魔にならず倒しやすい場所で反応させて倒すオオモノ。
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コウモリ
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止まる位置が固定。コンテナ近くにも跳んでくるが、反応範囲が広く、一度止まると次に跳ぶまでが長い。アメフラシは影響が多岐に及ぶ危険な攻撃なので、倒せる時に倒しておきたいオオモノ。ただ停止場所によって納品だけでなく、倒しやすさにも大きく違いが出るので反応させる場所は選びたい。特に初動。発射した雨弾が2発目で、次にコンテナ近くに跳ばせることができ、尚且つ跳んだ後の着地を狙って安全且つ素早く倒せるという状況なら敢えて倒さず寄せる選択もある。
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ナベブタ
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反応範囲が広い。落下攻撃はオオモノを含めたシャケにも大ダメージを与える。移動速度はそこそこあるので、同時に湧いたオオモノ次第ではあるが初動等余裕のある時であれば寄せてもいい。近くに高台のない細道や入り組んだ地形で停止させてしまうと非常に倒しづらい。邪魔にならず倒しやすい場所で停止させて倒すオオモノ。要研究。
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カタパッド
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発生後の移動と停止場所が固定されている。強いて言うなら、複数ある停止場所から金イクラを回収やすい停止場所を選んで倒せるくらい。
- そもそも寄せられないオオモノ
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テッキュウ
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湧き場所の近くに発射台を設置し、海と発射台の往復を繰り返すだけ。ただ、テッキュウ撃破後も鉄球発射台はその場に残され、発射台を使うと背負っている金イクラをコンテナ付近に発射できる。
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ハシラ
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停止場所が固定されており、その場から動かない。
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タワー
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湧き場所の近くで停止し、その場から動かない。
寄せに向くオオモノかどうかを解説したが、これはあくまで向いているかいないかを分別しただけだ。
いつどこで誰を倒すかは状況次第。
納品を優先してコンテナ近くに寄せるのか、それとも安全を優先して素早く倒すのか。
刻一刻と変化する状況に、ワタシたちの判断力が試されている。
その金イクラは拾えるのか
どこで倒すのかという判断を別の視点から考えた場合、もう1つ気にしなければいけないことがある。
その金イクラは拾えるのか、ということだ。
せっかく倒しても、金イクラを拾えなければ納品は進まない。
安全のためにオオモノを倒したのならそれでも構わないだろう。
しかし、まだノルマ未達成の金イクラが欲しい状況で今しばらく脅威にならないオオモノを倒しても、なかなか金イクラを拾えなければ費やした時間の価値は低くなってしまう。
金イクラに近づけない状況というのは次の様な場合がある。
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ザコシャケで溢れかえっている
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特に湧き場所に近いエリアで倒した時に起こりやすい。
長射程や段差を利用して素早く倒したものの、一緒に湧いたザコシャケに金イクラが埋もれてしまう。
強引に飛び込むと危険ゆえ処理を進めてから回収することになるが、時間が掛かると次の湧きの対処に影響が出てしまう。
特殊WAVEのラッシュはシャケは弱いもののほぼこの状況。
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金イクラと重なるようにオオモノが通過・停止
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ヘビやテッパン、特殊WAVEならグリルなど、体自体に攻撃判定があるオオモノが金イクラの上を通過したり、金イクラの上で停止して(させて)しまうと起きる。
こうなると障害となっているオオモノが通過するのを待つか倒すしかなくなる。
待つか倒すかしているうちに、次の湧きのシャケやオオモノに阻害されて再び同じ状況に陥ることも。
特にグリルでは同じ場所でスタンさせ続けると、いつまで経っても金イクラを拾えないループに陥る。
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オオモノの攻撃の影響下にある
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バクダンの爆弾が投下されている、カタパッドのミサイルが降り注いでいる、コウモリのアメフラシが発動している、ダイバーのダイブエリア内にある、ナベブタのバリア内にある。
これらの状況にある金イクラには迂闊に近づくことができない。
特にアメフラシは広範囲に長時間、ナベブタは倒すか移動させない限り近づけないため、影響が大きい。
この状況はどこで倒すのかとは別の問題だが、金イクラに近づけない状況の例として挙げておく。
金イクラが欲しい時にこれらの状況を作ることはできるだけ避けたい。
WAVE開始直後の最初の湧きなどはすぐに駆けつけて湧き場所の近くで倒してしまいがち。
特に干潮は道が狭くなっているステージがほとんどで、同時に湧いたシャケや次の湧きのシャケに邪魔されやすい。
序盤は最も金イクラが欲しい時であり余裕のある時でもあるだけに闇雲に手を出さず、何を倒し何を素通りさせるのかよく考えて対処したい。
ドスコイ大量発生は上記した干潮で行われるうえ、キャノンの火力と射程に魅了されて湧いたそばから倒していると湧き場所のそばにばかり金イクラが貯まり、シャケに邪魔されやすくコンテナまでも遠いという最悪の状況に陥ってしまう。
拾える金イクラを作るためには先にザコシャケを処理する、寄せられそうなオオモノに手を出さない、複数湧いたオオモノの種類を見て倒す順番を工夫する等、取れる行動は多い。
ただし、状況は刻一刻と変化する。
どの金イクラを拾い、どの金イクラを諦めるのか。
常にワタシたちの判断力が試されている。
イクラ投げの代償
『サーモンラン NEXT WAVE』で追加された新動作なので、要研究。
イクラ投げはインクを70%消費してイクラを投げることができる。
コンテナに隣接しなくても納品できる、湧き場所付近など往復に時間が掛かる場所の金イクラを一気に運搬できる、などの利点がある。
しかし、インクロックがないとはいえ瞬間的に70%というインク消費量は決して軽いコストではない。
イクラ投げを行ったことによりインクがなくなり、インク回復のためだけに時間を使ってしまう様なことになれば結局時間的メリットは少なからず相殺されてしまう。
そのためただイクラを投げればいいというものではなく、イクラ投げを行う場面はしっかり選びたい。
初動は最も余裕のあるタイミングなので、可能な限りすべての金イクラを回収したい。
こちらは4人、オオモノが2体湧けば金イクラが6個でこの時点で1人1個では回収し切れない。
前作では誰かが往復して回収するか、1体をコンテナまで寄せて倒すという選択があった。
そこに『サーモンラン NEXT WAVE』ではイクラ投げという選択肢ができたことになる。
寄せやすいオオモノがいなかった場合は、長い距離を往復するよりはイクラ投げを絡めた方が素早く回収できるだろう。
2つの金イクラを1つ投げる→1つ拾う→インク回復しながら投げた金イクラに近づく→金イクラを投げる→最初に投げた金イクラを拾う、というループで2つの金イクラを無駄なく1人で運べる。
一時的に余裕があり、迎撃するためのポジションを移動する時や湧き場所から湧き場所へと大きく移動する時も、コンテナ脇を経由しないルートを通りながらイクラ投げで納品できるようになった。
また、残りカウントが僅かとなった時にあと1個2個納品すればノルマに到達するという場面なら、不測の事態が起こる前に投げてとにかくノルマ達成を優先するのもアリだ。
特殊WAVEでは、ドスコイ大量発生やキンシャケ探しなど使い所は多い。
巨大タツマキはイクラ投げが主役になる特殊WAVEだ。
問題はそれら以外のイクラ投げ使用タイミング。
高キケン度になればなるほど塗りに処理にとインク消費が激しくなり、インクの使い所の取捨選択を迫られるようになる。
その中でイクラ投げに上記以外でインク70%分の価値が生まれるタイミングは多くない。
例えば、コンテナ周りが敵インクで染められていたりシャケの侵入を許してすんなり納品できなそうな場合。
ついついイクラ投げを使って納品を済ませてしまいたくなるが、それでノルマが達成できる場面でもなければ1個納品を進めたからといって状況は変わらない。
コンテナ周りのシャケを倒し敵インクを塗り返せば、自分だけでなく味方もわざわざイクラ投げを使って納品する必要がなくなり、その方がクリアへの貢献度は高いだろう。
ベテランバイターならばコンテナ周りがシャケや敵インクで危険だから金イクラを投げようではなく、コンテナ周りの安全を確保しようという前作のサーモンランでは当たり前だったことを思い出して欲しい。
コンテナから遠くの金イクラをとにかくコンテナの方に投げて回る行為はどうだろうか。
余裕のある時であれば、すぐに味方が拾って納品、あるいは自分で往復をして納品でも有効な時間の使い方になるだろう。
しかし、あまり余裕がない状態ではなかなかそうもいかない。
特に高キケン度では、そもそも比較的近くに金イクラはあるのに処理に忙しくて納品している暇がないという状況が往々にして起こる。
せっかくインクを大量消費して投げたところで、回収するのがタマヒロイでは何の意味もなくなってしまう。
遠くの金イクラをイクラ投げを使ってコンテナに近づけるよりは、コンテナに攻め入ろうとしているオオモノを倒して作った金イクラを納品した方が納品の面でも安全確保の面でも効率的だろう。
基本的には、一度のイクラ投げで最低でもコンテナの脇に投げられる距離に金イクラが2つ以上落ちていて、コンテナまでの道のりで大きくインクを消費しそうにない時、というのが金イクラの投げ時ではないかと考えられる。
1つ投げ入れて1つ背負う。
背負った金イクラだけでなく投げた金イクラも自分が納品する前提だ。
平地ならばそれほどの時間短縮にはならないだろうが、壁登りを挟むような地形であれば大きな短縮が見込める。
ハシラを倒して発生した金イクラはまさに大きな短縮ができる状況。
欲張って3つ納品しようとするとインク回復を挟まなくてはならず、やはり1つ投げて1つ背負うのが妥当なところだろう。
もちろん、余裕がある時であれば上記したイクラ投げループで遠くから2つの金イクラを運びたい。
しかし、ノルマクリアにはすべての金イクラを回収する必要はない。
ここでもやはり、どの金イクラを拾い、どの金イクラを諦めるのかという判断力をワタシたちは試されているのだ。
タマヒロイは強い味方になることもある
タマヒロイとは落ちている金イクラを奪い去ろうとする空飛ぶシャケである。
前作では地を這っていたが、『サーモンラン NEXT WAVE』では空を飛ぶようになった。
地形に関係なく金イクラに向かって一直線に移動する様になっただけでなく、一定範囲内にある金イクラを一度に最大8個まで回収するようになったため金イクラ回収効率が飛躍的にアップした。
また、食らい判定もしっかり有るため、反射したアメフラシ弾や投げたナイスダマを体を張って防ぐという荒技もやってのける。
そんな妨害能力の向上したタマヒロイだが、向上した金イクラ回収能力がプレイヤー側に味方することがある。
前作では他のシャケと同じく湧き場所から湧いていたが、『サーモンラン NEXT WAVE』ではタマヒロイ専用の入退場場所が設定された。
タマヒロイ専用の入退場場所は各ステージ各潮位毎に3~4か所設定されており、WAVE毎に複数の中から1か所が選ばれる。
つまり、同一WAVE中はステージ上のどこに落ちている金イクラを拾う場合であっても特定の1か所から発生したタマヒロイが回収し、そして発生した場所へと戻っていくということだ。
それは入退場場所と金イクラの位置次第で、コンテナの近くを通過する場合があることを意味する。
具体的には、入退場場所とコンテナと回収対象となる金イクラが一直線上にある場合、タマヒロイは金イクラを回収した後、入退場場所に帰るためにコンテナ上空を通過することになる。
そのコンテナ上を通過する時にタマヒロイを倒せば、タマヒロイが回収してきた金イクラが簡単に納品できる金イクラに化けるのだ。
例えば、コンテナから遠くに湧くタワーを高台から倒したはいいものの、ザコシャケで溢れ返っていて金イクラに近づけない。
そんな時、タマヒロイの入退出場所との位置関係からコンテナ付近を通過することがわかっていれば無理して回収に向かう必要はなく、回収はタマヒロイに任せて自分は他の仕事に向かうという判断ができる。
もちろん、コンテナ付近を通過する回収後のタマヒロイを見逃さないようにしなければならないが、プレイヤー4人がしっかり意識していれば撃ち落とすことは難しくないだろう。
そこまで先を見越した判断をせずとも、タマヒロイへの対応を状況毎に明確にしておくだけでも違いが出るはずだ。
コンテナ付近を飛ぶタマヒロイが金イクラを持っていたら撃ち落とす、これから回収に向かうであろう金イクラを持っていないタマヒロイには手を出さない。
今まさに回収中のタマヒロイであれば、比較的コンテナに近くの往復して納品できそうな金イクラを拾おうとしているタマヒロイは倒しても、回収できなそうな遠方に落ちている金イクラを拾おうとしているタマヒロイには敢えて手を出さない。
たとえ入退場場所がわかっていなくても、こういった考えの基に倒す倒さないを判断すればタマヒロイを味方につけることができるはずだ。
序盤はできるだけ自力で回収、最終盤はタマヒロイに拾わせてももう間に合わないということで、中盤から終盤にかけての納品を加速させてくれることだろう。
それには2人より3人、3人より4人と、1人でも多くのプレイヤーが同じ意識を持ってタマヒロイに対応することが重要だ。
とにもかくにも、まずはコンテナ付近上空を通過する金イクラを抱えたタマヒロイを見逃さないようにすることから始めよう。